Red Hat Ansible Automation Platform の特長とメリット

複数のチームが関わる場合は、自動化が存在する場所すべてをカバーする自動化ソリューションが必要です。Red Hat® Ansible® Automation Platform により、チーム間での自動化の共有が容易になります。1 つのサブスクリプションに、自動化の作成、実行、管理に必要なすべてが揃っています。

 

Red Hat Ansible Automation Platform:初心者向けガイド

エンタープライズ自動化への取り組みを開始または前進させましょう。このガイドは、初心者にも経験者にも役立ちます。詳細をご覧ください。

Jump to section

Ansible Automation Platform を使うユーザー

自動化チームは、ビジネスが必要とする場面とタイミングで、信頼できる自動化をすばやく提供する必要があります。多くの組織では、自動化は 1 人の担当者や 1 つのチームによって管理されるわけではなく、運用チームの一部のメンバーが複数の役割を兼務していることもあります。

自動化アーキテクト

自動化アーキテクトは、IT プロセスと整合し、導入を効率化するために、すべてのチームで自動化のレベルを引き上げます。IT マネージャーとアーキテクトは、Automation services catalog で自動化ポリシーとガバナンスを管理しながら、自動化をより容易に全社的に拡大することができます。また、Automation Analytics と Red Hat Insights for Ansible Automation Platform でスタック全体のリアルタイムレポートを取得することもできます。

自動化開発者

自動化開発者は、Ansible Playbook、ロール、モジュールを作成します。開発者は、構築の自由度を失わず、多数のツールやフレームワークを維持するという運用上の負担がありません。Automation execution environment は、自動化の構築とスケーリングにおいてコンテナと同様の一貫性のある操作性を提供します。コンテナイメージの構築と管理に役立つ新しいツールも備えています。140 以上の Red Hat Ansible Certified Content Collections があり、パートナーは 60 を超えます。これらのコレクションは、事前構築済みで完全にサポートされている認定自動化コンテンツと、ほぼすべてのユースケースに対応するソリューションを提供します。

自動化管理者と運用チーム

自動化管理者と運用チームは、自動化プラットフォームとフレームワークの運用を維持します。彼らは Automation controller と Ansible Automation Hub の強力なツールを利用でき、共通言語と、エンドポイントで広範にアクセスできるコマンドライン・インタフェース (CLI)、グラフィカル・ユーザー・インタフェース (GUI)、テキストベースのユーザー・インタフェース (TUI) の組み合わせを使用して、自動化プロジェクトの管理と共有をより効率的に実行できます。

製品機能

AI を使用して自動化タスク用の推奨コードを生成する

Red Hat Ansible Lightspeed with IBM watsonx Code Assistant は、自動化チームが Ansible Automation Platform コンテンツをより効率的に学習、作成、維持できるようにする生成 AI ツールです。ユーザーが入力するプロンプトを受け入れ、IBM watsonx 基盤モデルと対話して、Ansible のベストプラクティスに沿った推奨コードを生成します。これにより、対象分野の専門知識を、チーム間やドメイン間で拡張できる信頼性の高い Ansible コードに変換することができます。

イベント駆動型の自動化によって手動タスクを削減する

Event-Driven Ansible により、ユーザーが定義するルールベースの構造を使用して IT タスクを自動化することができます。サードパーティツールからイベントを受信し、取るべきアクションを決定し、自動的に応答します。

ドメインエキスパートは Event-Driven Ansible を使用し、IT 環境全体にわたる幅広いユースケースに対して、エンドツーエンドで完全に自動化されたシナリオを作成できます。大量のルーチンタスクを自動化することで、チームは広範囲にわたる IT 作業を一貫して正確に実行できると同時に、最も重要な作業に集中する時間を増やすことができます。

定義済み、一貫性、可搬性

Automation execution environment は、Ansible Playbook を実行するための、定義済みで一貫性と可搬性のある環境を提供するコンテナイメージです。

このコンテナイメージにより、自動化が複数のプラットフォーム間で一貫して実行されます。すべてのカスタム依存関係は開発フェーズで定義され、コントロールプレーンで緊密に結び付けられることはなくなりました。その結果、環境上での迅速な開発サイクル、スケーラビリティ、信頼性、可搬性が実現します。

また、Automation execution environment は、複雑さを軽減し、開発とプロダクションの間でずれが生じるリスクを減らすことで、自動化の取り組みを標準化します。

 

自動化の定義、運用、権限委任

Automation controller は Ansible Automation Platform のコントロールプレーンであり、全社的な自動化の定義、運用、権限委任を行います。ユーザー・インタフェース、ロールベースのアクセス制御 (RBAC)、ワークフロー・ビジュアライザー、継続的インテグレーションおよび継続的デリバリー (CI/CD) 統合が含まれており、組織は自動化のスプロールとばらつきを削減しながら、自動化を標準化し拡張することができます。

Automation controller により、ユーザーは、インベントリーの管理、ワークフローの起動とスケジュール、変更の追跡、これらの変更のレポートへの統合のすべてを、一元化されたユーザー・インタフェースと REST API から実行できます。

環境全体で自動化を拡張する

Automation mesh は、さまざまなネットワークトポロジー、プラットフォーム、チームをまたいで自動化を拡張するためのシンプルで信頼できるフレームワークを提供し、すべて Automation controller を介して一元管理されます。柔軟な多方向通信レイヤーを提供することで、組織のグローバル規模での運用能力を高めます。

Automation mesh によって、自動化をローカライズし、エンドポイントデバイスの近くで実行して、一貫性のない状態やダウンタイムの原因となる実行の中断を制限することができます。

事前にパッケージ化されたコンテンツで自動化を加速する

Ansible Content Collections は、Red Hat とそのパートナーが提供するモジュール、Playbook、プラグイン、ロール、ドキュメントのバンドルを整理するための標準化された形式です。Ansible Content Collections には、Red Hat Ansible Certified Content と Ansible 検証済みコンテンツが含まれます。ユーザーは組織全体でコレクションを利用、再利用、共有でき、コンテンツ作成者は、次の Ansible Automation Platform リリースを待たずに新しいコレクションを開発して共有することができます。

Red Hat Ansible Certified Content と Ansible 検証済みコンテンツは Ansible Automation Hub とプライベート Automation Hub (組織が内部でコンテンツを管理、共有、精選できるようにするオンプレミスリポジトリ) を通じて利用できます。

モジュール、ロール、プラグイン、ドキュメント

Ansible Automation Hub は Ansible Content Collections を検索、使用、管理するための中央リポジトリで、Ansible Automation Platform サブスクリプションに含まれており、迅速な自動化を支援します。コレクションには、モジュール、ロール、プラグインなどのコンテンツと、使い始めるために必要なドキュメントが付属しています。

Ansible Automation Hub によって、新しいコレクションをすばやく見つけ、組織全体でコンテンツを再利用および共有し、社内チーム用のカスタムリポジトリを作成し、内部生成コンテンツ、Red Hat Ansible Certified Content、Ansible 検証済みコンテンツの組み合わせを管理することができます。

レポートおよび可観測性の豊富なメトリクスで自動化を追跡し管理する

Automation Analytics により、自動化のパフォーマンスを完全に把握でき、情報に基づくデータ駆動の意思決定を下せるので、迅速に拡張できます。Automation Analytics は、投資対効果 (ROI) の推定、将来の自動化プロジェクトによる時間およびコストの削減量の予測、ジョブの成功または失敗の監視に役立ちます。

Red Hat Insights for Red Hat Ansible Automation Platform により、インフラストラクチャのパフォーマンスの問題、システムの可用性、セキュリティの脆弱性を監視してプロアクティブに解決できるので、コンプライアンスのリスク、脅威、潜在的なダウンタイムの最小化に役立ちます。Red Hat Insights は Red Hat サポートチケットによる可観測性データおよびその他の入力を利用するので、根本原因を速やかに特定できます。Red Hat Insights をデータソースとして使用することで、Event-Driven Ansible による修復を自動化することもできます。

タスク、モジュール、Playbook を作成する

Ansible development tools は、Ansible Automation Platform にバンドルされているコマンドライン・ユーティリティで、ターミナルで直接使用できます。たとえば、次のようなものが含まれます。

  • execution environment builder:ユーザーが Ansible Content Collections で定義した依存関係情報を使用することで、自動化開発者と管理者による Automation execution environment の作成を支援するツール。
  • automation content navigator:Ansible Core および Automation execution environment にコマンドライン・インタフェースを提供するユーティリティ。ユーザーは、使いやすいサブコマンドを使用してコンテンツを検証し、明確なテキストベースのインタフェースで直接フィードバックを受け取ることができます。

Ansible development tools は、Ansible Automation Platform コンテンツ作成者のエクスペリエンスを強化し、その一貫性を向上させます。

Ansible Automation Platform の事例を見て、知識を共有し、チームを拡大し、スキルギャップを埋め、自動化のエキスパートの時間を解放してより高度なタスクに集中させるために、同プラットフォームをどのように活用できるかをご覧ください。動画の再生時間:10:29

Red Hat Ansible Automation Platform