お客様事例

柔軟なエッジコンピューティングで国防上の大きなメリットを実現

Center of Computing and Information Systems (Mamram)

Mamram (イスラエル国防軍 (IDF) の中央コンピューティング・システム・ユニット) は、組織のさまざまな内部顧客に対する複数のエッジサービスを促進するという主要な目標をサポートするために Red Hat を活用しました。Mamram は、IDF のすべての部門にデータ処理サービスを提供しています。IDF のコンピュータシステムとネットワークシステムの管理と開発を担当し、軍の閉鎖型イントラネット・ネットワークを構築しました。Mamram は、クラウドレットのプロジェクトを通じて、エッジ・インフラストラクチャでの IaaS (Infrastructure-as-a-Service) と PaaS (Platform-as-a-Service) の実現を目指しています。


2022 年 Red Hat Innovation Award 受賞者

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課題

レガシー・プラットフォームが重要なプロセスのボトルネックに

先進的な軍事・国防作戦には、IoT デバイスを要するプロジェクトが含まれます。その成功は、大量のデータを転送できるかどうかにかかっています。しかし、接続が遅く、分散型のプロジェクトが増加していることから、その実現は困難でした。

Mamram は、新しいエッジ・ソリューションのデプロイに時間と手間を要し、戦場において重要なアプリを展開する障害となっているレガシー・インフラストラクチャに苦労していました。そのため、重要な意思決定の実施に遅れが生じる可能性がありました。

エッジで仮想マシンを使用すると、多くのリソースが消費されます。複数のインフラストラクチャ・クラスタの管理にもリソースが必要なため、これは重要な課題でした。また、最高レベルのセキュリティを維持しながら一貫したスループットを実現することも、さらなる懸案事項でした。

ソリューション

専任の人材と製品の両方を活用

Mamram は、エッジでデータを処理すると時間と費用を節約でき、市民の保護の向上にもつながることを理解していました。これを実現するには、専任の人材と製品の両方を活用して、主要なビジネス上の課題と技術的な課題に対処する必要がありました。

IDF は過去に Red Hat を使用して重要な成功を多数実現してきた経験があったことに加え、Red Hat のエッジコンピューティングへのロードマップについて詳細な調査を行った結果、Mamram は Red Hat が理想的なパートナーになるだろうと判断しました。Mamram はプロジェクトを進める上で、ソリューションアーキテクトや専門サービスのサポートなど、Red Hat コンサルティングを特に活用しました。

Mamram は、Red Hat® OpenShift® をクラウドレットのプラットフォームに組み込みました。クラウドレットのプロジェクトには、プロジェクト管理、開発、システムエンジニアリングに、現役兵員と民間人を含む約 100 人が関与しています。Mamram はクラウドレットを使用することで、エッジコンピューティングの IT 管理のほか、コア・テクノロジー、ネットワーキング、および全国のコアデータセンターの接続を担うクラウドデータセンターを構築できました。拡張されたクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャにより、Mamram と IDF は、調査能力とテクノロジーを迅速かつ効率的に導入できます。

Mamram チームは Red Hat と協力してイノベーションを進めて組織文化を変革し、高度なテクノロジーを採り入れ、先進的な軍事作戦に最新の技術を組み込む強力なプラットフォームを IDF に提供しました。

 

Icon-Red_Hat-Media_and_documents-Quotemark_Open-B-Red-RGB 命を救うプロジェクトに取り組む上で最も重要なことは安定性です。Red Hat OpenShift を選択したのは、Red Hat を使用した他のプロジェクトでの成功実績があったからです。

イスラエル国防軍 (IDF) 中佐

C4i およびサイバー防衛局 Center of Computing and Information Systems (Mamram) エッジクラウドプラットフォーム R & D 統括責任者

業務上の成果

革新的なアップグレードによって戦場にメリットを提供

Mamram は OpenShift を使用して中央のクラウドをエッジまで拡張し、これによって多くのメリットがもたらされました。先進的なアプリケーション開発プロセスにより、エッジコンピューティングが中央のクラウドと同じ機能を IDF ユニットに提供できるようになるため、時間が節約され、柔軟性が向上します。

以前はインフラストラクチャ・サービスをデプロイするのに数週間かかっていましたが、今では 3 - 6 時間で完了できるようになりました。Mamram は現在、Vsphere IaaS 上やベアメタルのシングルノード OpenShift (SNO) など、さまざまな構成でエッジ・インフラストラクチャを提供しています。Red Hat Ansible Automation Platform を使用して複数の場所への PaaS プロセスのデプロイを自動化するとともに、OpenShift によってセキュリティとコンプライアンスを大幅に向上させています。これらの新機能はコストを削減し、以前はなかった人工知能 (AI) および機械学習 (ML) プロセスを追加することで、IDF に大きなメリットをもたらしています。また、Mamram の開発者は 1 年間で 8 人から 30 人に増加しており、Red Hat トレーニングはそれに伴うオンボーディングプロセスの改善を支援しました。さらに重要なのは、ユーザーが、新しいクラウドレットのプラットフォームによって新しい課題に対してよりプロアクティブかつ迅速な対応が可能になったと述べていることです。

Red Hat のオープンソース・ソリューションにより、IDF は力強さと柔軟性を維持し、不確実な状況に迅速に対応し、ますます不安定化する世界でイスラエル市民のセキュリティを向上することができます。

Icon-Red_Hat-Media_and_documents-Quotemark_Open-B-Red-RGB Red Hat コンサルティングは、年間ロードマップと日常的な開発の両方において重要な要素になっています。

イスラエル国防軍 (IDF) 少佐

C4i およびサイバー防衛局 Center of Computing and Information Systems (Mamram) クラウドレット R & D 取締役


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